「松本市ではじまったAC payは、お金をリデザインし、新しい共同体像を創出する入り口になる。山本達也さんが考える、お金と技術と贈与とEdition」(greenz、2021年3月30日)として、AC payのコミュニティ・マネージャーである山本達也とgreenz編集長の鈴木奈央さんとのロングインタビュー記事が掲載されました。
共感資本通貨「eumo」グループの中のローカル通貨として、信州まつもとエリアにて「贈るように払おう。」のコンセプトのもとはじまったAC pay(ALPSCITY pay:アルプスシティ・ペイ)のねらいや将来展望、そして未来の社会像など、多岐にわたるテーマでお話ししています。
またたく間に世界に広まった電子マネー。その電子マネーを地域のために何か役立てられないかという試みが、長野県松本市で始まりました。その名も「ALPSCITY pay(AC pay)」。北アルプスに象徴される自然と松本という20万都市を結びつけようという意図が込められているようです。
AC payは、共感資本社会の実現を目指す電子決済システム「eumo」をプラットフォームにし、電子マネー決済にギフトを組み合わせた仕組みです。具体的には、AC payにチャージした電子マネー(アルプ)を加盟店の決済に使えるのに加えて、その決済額にギフトをチップとして乗せられるというもの。
そして、eumoの「3ヶ月で失効する」という特性をいかして、失効した金額の一部を地域課題の解決に活用するというのも特徴のひとつ。電子マネー決済とギフトによって地域経済が活性化するとともに、地域課題の解決も行おうという二段構えのプロジェクトなのです。
このAC payプロジェクトの中心メンバーになっているのが、9年前に松本に移住したという清泉女子大学教授の山本達也さん。国際政治や情報通信技術、エネルギーの研究を続ける中でたどり着いたのが、松本でのAC payの試みでした。
AC payとはどのようなもので、これによって山本さんは何を実現しようとしているのか。千葉県いすみ市で地域通貨を実践している編集長の鈴木菜央が(オンラインで)聞きました。